【純金積立】選ぶべき運用会社は?5社を徹底比較

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金は実物資産なので無価値になることがなく、災害や有事、インフレに強くて分散投資にぴったり!

いきなり高額なお金を払って金を買うことは難しくても、毎月少しずつの純金積立ならしてみたいと思っている方は多いと思います。

「純金積立してみたいけど、一番いい運用会社はどこだろう…」

「運用会社に違いはあるの?」

そんな疑問をお持ちの方に、純金積立歴10年以上になる筆者が人気の運用会社5社を比較。
疑問点は直接5社に問い合わせるなど徹底調査しました。

結論、筆者が今から純金積立を始めるなら「楽天証券」です。
楽天証券にしかない独自の強みがあるからです。

この記事は、これから純金積立を始めたい方はもちろん、もう積立を始めているけど今の運用会社で良いのか悩んでいる方にもお役にたてる内容なので、ぜひ最後までお読みください。

【純金積立】運用会社の種類と人気の5社

純金積立の運用会社は主に証券会社などの「金融機関」貴金属を製造・販売する「地金商」の2種類です。特に人気の高い運用会社は以下の5つになります。

金融機関

  • 楽天証券
  • SBI証券
  • マネックス証券

地金商

  • 田中貴金属
  • 三菱マテリアル

補足:店舗型銀行では、筑波銀行や百十四銀行などが純金積立を提供しています。
純金積立を扱っていた最大手の店舗型銀行は三井住友銀行でしたが、現在は廃止しています。

【純金積立】運用会社の比較ポイント5選

純金積立の運用会社を考えている方が検討すべきポイントは以下の5つです。

  1. コスト
  2. いくらから積立できるか
  3. クレジットカードで積立できるか
  4. 金の保管方法
  5. 現金化までの時間

詳しく解説していきましょう。

1.純金積立にかかるコスト

純金積立を行う際に考慮すべき主なコストは「年会費」「購入手数料」「スプレッド」の3つです。

「年会費」
年会費は、純金積立を利用するために毎年支払う費用です。

「購入手数料」
購入手数料は、金を積立購入する際に発生する費用で、購入金額の一定割合で計算されます。毎月の積立額が少額であっても必ず発生するため、購入手数料が高いとコストがかさみます。

「スプレッド」
スプレッドは「金を買うときの価格」と「売るときの価格」の“差”を指します。この差が大きいと金を売却した際の利益が減少し、差が小さいとコストを抑えられます。
スプレッドは市場の変動によって価格が変わる場合があるので注意しましょう。

利益が出るまで時間のかかる純金積立は長期運用が基本となるため、これらコストの差は少額であっても、数年単位で見ると無視できない金額に。

コストをできるだけ抑えたい方は、各運用会社の条件をしっかりと比較検討しましょう。

年会費購入手数料スプレッド
楽天証券無料1.65%78円
SBI証券無料1.65%91円
マネックス証券無料1.65%112円
田中貴金属1,100円※ネットサービスを利用する場合は無料3,000円~29,000円=2.5%
30,000円~49,000円=2.0%
50,000円以上=1.5%
136円
三菱マテリアル880円月10,000円未満=3.10%月10,000円以上=2.60%137円

2024年12月10日時点

田中貴金属の年会費は、口座開設や各種手続きを書面でやりとりし、その後もネット登録しなかった場合のみ1,100円かかります。

2.いくらから純金積立できるか

純金積立は手頃な値段から始められるのが大きな魅力です。

  • 無理をしない金額なら苦にならず長期運用できる
  • 長期運用ならドルコスト平均法を活用することで、価格変動の影響を受けにくく、利益を得やすくなる

ドルコスト平均法とは、毎月一定の金額で同じ商品を購入し続ける投資手法です。
価格が高いときは少なく、安いときは多く買えるので、全体の平均購入価格が低く抑えられます。

自分が無理なく毎月積立てられる金額を見極め、その金額からでも積立が可能か確認しましょう。

積立可能な最低金額
楽天証券1,000円
SBI証券1,000円
マネックス証券1,000円
田中貴金属3,000円
三菱マテリアル3,000円

2024年12月10日時点

3.クレジットカードで純金積立できるか

「クレジットカード決済のメリット」

クレジットカード決済を利用すると、積立金額の一部がポイントとして還元されるため、ポイ活しながら積立ができます。

クレジットカードで積立
楽天証券
SBI証券×
マネックス証券×
田中貴金属×
三菱マテリアル×

現在、クレジットカード決済ができるのは楽天証券だけです。

純金積立の支払方法は「金融機関口座からの引き落とし」が一般的です。

4.金の保管方法

運用会社が金を保管する方法は「消費寄託」と「特定保管」の2種類です。

「消費寄託」

金の所有権は運用会社にあり、購入者は積立てた金の返還請求権を取得する仕組みになっているため、金を保管する費用は無料の場合が多いです。

しかし運用会社が倒産した場合、預けた金が戻らないリスクがあります。

「特定保管」

金の所有権は購入者にあり、運用会社は他の資産と金を明確に分けて保管します。
運用会社が倒産しても、購入者の金は他の資産とは切り離されているため、全て返却されます。

「特定保管」は安全性が高く所有権も保持できるため、安心して利用できる保管方法ですが、有料の場合があります。

「コスト」を重視するか「安全」を優先するか、自分に合った保管方法を選びましょう。

金の保管方法
楽天証券※消費寄託(無料)
SBI証券特定保管(無料)
マネックス証券消費寄託(無料)
田中貴金属特定保管(無料)
三菱マテリアル消費寄託なら無料
特定保管なら有料

楽天証券は「消費寄託」となっていますが、預けた金と同価値の現金を他の資産とは別に管理しているため、万が一倒産した場合でも積立てた資産は保全されます。

5.金を現金化するまでの時間

純金積立は利益がでるまでに時間がかかるので長期運用が基本です。

しかし、予期せぬ事態により急きょ金を現金化しなければならない場もあるでしょう。

金を売却してから口座に反映されるまでの最短時間を事前に確認しておきましょう。

現金化までの最短時間
楽天証券2営業後
SBI証券2営業後
マネックス証券3営業後
田中貴金属2営業後
三菱マテリアル4営業後

※売りを確定した時間帯が営業時間外だと口座に反映される時間が伸びる場合があります。

【純金積立】運用会社5社のメリット・デメリットを徹底比較

ここでは5社のメリットとデメリットを、各運用会社ごとに整理しています。

  1. 楽天証券
  2. SBI証券
  3. マネックス証券
  4. 田中貴金属
  5. 三菱マテリアル

1.楽天証券

出典:楽天証券公式ホームページ

年会費購入手数料スプレッド積立可能な最低金額クレカで積立保管方法現金化までの時間
無料1.65%78円1,000円消費寄託2営業後

●メリット
「楽天カード」でのクレジットカード決済が可能で、積立額の0.5%が楽天ポイントに還元されます。

毎月5,000円の積み立てなら自動的に毎月25ポイント貯まり、通常の楽天ポイントと同様に使えるので大変お得です。

クレジットカード決済の対象は楽天カード」のみです。

●デメリット
金の保管方法は「消費寄託」です。預けた金と同価値の現金が保全されていますが、実物の金を保有したい人は注意が必要です。

結論、筆者が今から純金積立を行うなら「楽天証券」です。

  1. コストの低さ
  2. 金の保管方法は「消費寄託」だが資産が保全されている
  3. クレジットカード決済によるポイント還元

この3つの利点を兼ね備えた運用会社は楽天証券だけだからです。

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2.SBI証券

出典:SBI証券公式ホームページ

年会費購入手数料スプレッド積立可能な最低金額クレカで積立保管方法現金化までの時間
無料1.65%91円1,000円×特定保管3営業後

●メリット
今回、筆者が調べた金融機関で金の保管方法が「特定保管」なのはSBI証券だけ。

特定保管にかかる費用は無料のため、コストを気にせず安心して運用を続けられます。

●デメリット
クレジットカード決済が利用できないため、積立に伴うポイントを貯めることができません。

決済は前金制で行われ、事前に「証券総合口座」から「金・銀・プラチナ取引口座」への資金の振替が必要です。

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3.マネックス証券

出典:マネックス証券公式ホームページ

年会費購入手数料スプレッド積立可能な最低金額クレカで積立保管方法現金化までの時間
無料1.65%112円1,000円×消費寄託3営業後

●メリット
マネックス証券で口座を開設すると目標の重量を達成するまでの期間をシミュレーションできるので明確な目標がある人は便利です。

●デメリット
金の保管方法が「消費寄託」なので、万が一マネックス証券が破綻した場合、預けている金の全量が返還されないリスクがあります。

またクレジットカード決済が利用できないため、積立に伴うポイントを貯めることができません。

お支払方法はマネックス証券の総合取引口座からの引き落としになります。

>>公式ホームページはこちら

4.田中貴金属

出典:田中貴金属公式ホームページ

年会費購入手数料スプレッド積立可能な最低金額クレカで積立保管方法現金化までの時間
1,100円※ただしネットサービスを利用する場合は無料3,000円~29,000円=2.5%
30,000円~49,000円=2.0%
136円3,000円×特定保管2営業後

●メリット
田中貴金属は、世界でわずか5社しかない、日本で唯一のロンドン地金市場協会(LBMA)の公認審査会社として世界的な地位を確立しています。

このため田中貴金属の金は、LBMAが定める厳しい基準をクリアしたGood Delivery Bar(グッド・デリバリー・バー)として認定されており、国際的に信頼性の高い金となっています。

●デメリット
クレジットカード決済が利用できないため、積立に伴うポイントを貯めることができません。

お支払い方法は金融機関口座からの引き落としになります。

>>公式ホームページはこちら

5.三菱マテリアル

出典:三菱マテリアル公式ホームページ

年会費購入手数料スプレッド積立可能な最低金額クレカで積立保管方法現金化までの時間
880円月10,000円未満=3.10%月10,000円以上=2.60%137円3,000円×消費寄託なら無料
特定保管なら有料
5営業後

●メリット
田中貴金属と同じく、三菱マテリアルの金はLBMAの「Good Delivery Bar」(グッド・デリバリー・バー)に認定されています。国際的に信頼性の高い金が販売されているので、安心して積立投資ができます。

●デメリット
金の保管方法が「特定保管」の場合は保管料が発生し、年会費も必要となるため、他社と比較してコストが高くなる点に注意が必要です。

保管料の価格は保有する金のグラム数や金価格の変動に応じて変わります

またクレジットカード決済が利用できないため、積立に伴うポイントを貯めることができません。

お支払い方法は金融機関口座からの引き落としになります。

>>公式ホームページはこちら

【補足】新NISAで純金積立はできるのか

純金積立は新NISAの対象外です。

しかし「楽天証券」「SBI証券」「マネックス証券」の場合、NISA口座を開設し「三菱UFJ純金ファンド」など金価格に連動した投資信託を利用すれば非課税で金に投資できます。

現物の金は購入できません。あくまで金の価格に連動する金融商品への投資です。

実物の金を保有することが目的ではなく、金価格の値動きを反映した利益を得たいだけの場合は、新NISAを利用して金に投資するのもおすすめです。

【純金積立】運用会社5社の比較のまとめ

コスト面で有利なのは金融機関

  • 楽天証券
  • SBI証券
  • マネックス証券

国際的な信頼性が高いのは地金商

  • 田中貴金属
  • 三菱マテリアル

筆者は「コスト」「資産の保全」「楽天ポイントの還元」に魅力を感じ楽天証券会社が良いと考えましたが、運用会社の選択において何を最も重視するかは人それぞれ異なります。

「金の品質」「運用会社のブランド力」なども考慮し、自分が重要だと思う要素をしっかりと見極めた上で、純金積立を始めることをおすすめします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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